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| 2003/11/17(月) 「…じゃあね」 |
| 「まきちゃんのそのいつもの、『じゃあね』がいいわね〜。 おばあくん好きだわ。」 いつからか、祖母と私の別れ際の挨拶は、 『じゃあね』になった。 おばあちゃんと呼ぶにはなんだか、 若すぎてふさわしくないと、 幼い頃から私は祖母の事を『おばあくん』と呼んでいた。 おばあくんは、ちょっとだけ頑固だけど、 ユーモア満載で、時代の流れに柔軟で。。 とても柔らかい心の持ち主。絹のような女性。 そう、とてもしなやかで美しいのだ。 私は祖母が大好きだった。 そして私たちは、とても仲良しだった。 ついこの間、おばあくんと交わした電話の最後も 「じゃあね」で終わった。 そのちょうど1週間後、祖母は他界した。 突然の出来事だった。 あまりにもあっけない祖母の死は あっさりした彼女の性格そのものだったようにも思えた。 祖母は生前、自分のこと以上に 自分の子供や孫、ひ孫たち家族の幸せを健康を いちばんに思っていてくれる人だった。 そう、とても平らな心で… 私が大人になって、なかなか会える時間がなくても いつも心のそばにいてくれた。 見守っていてくれた。 祖母の死で改めて、今私がここに存在する意味を知らされた。 告別式はまるで嘘のようでならなかった。 ずっとそばで、『まきちゃん』 そうやさしく名前を呼び掛けられているようで。 祖母の願い通り私達家族は幸せでなくてはならない。 いがみ合いや憎しみなど決して祖母は望んではいない。 祖母との最後のお別れに、私はこういった、 「じゃあね、おばあくん!」 さよならじゃない、これからはわたしの 思い出の中で祖母は綺麗なままで生き続けるのだから… 『いいね』と言ってくれた 『じゃあね』のその言葉の意味がこんなにも早く 胸を刺すとは思わなかったけれど… こうしている今もほろりと涙が頬を伝う。。。 「まきちゃん元気でね!じゃあね」 「おばあくんこそ!元気でね!じゃあね!」 おばあくん、ありがとう。 今はただただそれだけだ。 |
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